現代ゲーム博覧館

「漆黒の舞い」を選択。
ノベルゲームの正しい選択作法は、一番面白いことが起こりそうな選択肢を選ぶことだ。

急にルイがZ級のダジャレを披露するやいなや、不良に「ナメてんのか?」と正論をかまされる。
そのまま不良に「メコッ」といかされてしまい、彼女は気絶してしまった。

意識を失ったことで、画面は四っ国にフェードアウトしていく。
なお、意識を失っている間に恋に敗れた天使の幻覚を見るシーンなどもあるのだが、全て紹介するのもナンなので省略させていただく。


救急車で搬送される少女ルイ。
「ピーポー ピーポー」とサイレンの音がこだまする。


救急車で搬送され続ける少女ルイ。
「ピピピッポッポピッピッポポッポッ ポポポッピッピポッポッピピッピッ」とサイレンの音がこだまする。


救急車で搬送され続け続ける少女ルイ。
「ピピッポッポ ポーポピピッピ ポポポッピーピピッ」とサイレンの音がこだまする。

こんな感じなので重症かと思いきや、その後なんとか助かったらしい。
いつのまにか、友人がお見舞いに来てくれていたようだ。

その友人の名は味噌子。
さすがは「添加物 横道」の名を生み出したネーミングセンスであると言うほかない。

そんなイヤリングがデカすぎる彼女は、このような差し入れを持ってきてくれた。


妥当なリアクション

味噌子いわく、「見た目はアレだけどすっごくおいしい」とのこと。
まぁ、朝に担々麺を食べるような胃袋の持ち主なら、のモンドリアン的三色ドリンクをガブ飲みしようと問題はないのかもしれない。

(ちなみにこの背景、出典元はどうやら『ヘタリア』の作者として有名な日丸屋秀和氏のブログのようだ。
同ブログの掲載写真は素材としての利用が許可されており、今作の実写素材のいくつかはそこから転用されている様子。
また、日丸屋氏は自主制作ゲームとして『のと様ゲー』というシリーズを展開しているらしく、推測だがこのシリーズが『るいゲー』という題名の由来となったのではないだろうか)

味噌子の優しさを受け取ったのも束の間、ここで異変が発生。
この飲料(?)の容器に、どうやら穴が空いているというのだ。

実は『るいゲー』のこのルートは、もう終わりが近い。
ということで、エンド画面まで以下3枚のスクリーンショットを無加工で用意した。
連続で掲載するので、一種の3コマ漫画だと思ってスクロールいただきたい。

この画面からメッセージ送りをすると、すぐにタイトルへ戻されてしまう。
つまり、バッドエンドである。

「何かが起こる予感」を感じたルイ(と味噌子)も、その“何か”がガビガビの花火をバックに食中毒が起きることだとまでは予感できていなかっただろう。
(ちなみにこの背景、『ヘタリア』の作者として有名な日丸屋秀和氏のブログからは確認できなかった)

「この後」というノベルゲームで使ってはいけないタイプの接続詞により強引に大規模食中毒の事実を知らされた後、間髪入れずに「食中毒の起源は俺」と大胆な告白がなされる。
ルイの一人称は“私”だったので、“俺”はそれ以外ということになるが、誰なのだろうか。
作者ではなくあってくれと思ったあなたには、私から「Me too 」と同意を。

なお、このゲームのエンドは2種類で(「はずれ」を除く)、どの選択肢を選んでも最終的にはバッドエンドかトゥルーエンドに合流する。
これは先述したヘンリー・ダーガー『非現実の王国で』の結末に、少女たちが戦争を終わらせることができなかったエンドと、悪を打倒し皆が平和に暮らせるようになったエンドの2種類が用意されていることへのオマージュである。

そう考えてしまうのは、時期尚早だろうか。




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